包丁の材質で味が違う!

 

包丁ネタが続きますが、衝撃的だったのでアップします。

釣りに行けない週末は、角上(魚屋)に行って、丸のまま買ってきて晩御飯にしたりします。この日は季節のマゴチとイサキを買ってきてお刺身にしました。


ここで「包丁の材質で刺身の味に違いはあるのか?」という実験をしました。

包丁の鋼材は、錆びるハガネと錆びづらいステンレスに大別できます。切れ味と砥ぎ易さはハガネ、普段のお手入れのしやすさはステンレスなので、ハガネを使うのはマゴチの薄造りなど切れ切れの包丁じゃあないとむずかしいものに限定していました。

プロがハガネを好んで使うのは、切れ味重視で、食品の繊維をつぶさないためだと思っていましたが、そもそもステンレスとハガネでは料理の味(調理の結果)が違うから という話を聞いてしまいました。

考えてみたら、匂い消しに効果のあるステンレスソープというものが存在し、ステンレスで手をこすって水に流せばニンニクや魚のにおいがとれちゃいます。実際に使っていて、かなり効果があるのは明白。ということは、ステンレスで刺身を引いたら、魚の臭み(旨味含む)までとれていそうですよね。

一方、ハガネの包丁は、少し放置しただけで錆びるので、使っている途中も酸化が進んでいるということ。食材にも酸化の影響が出るはずです。



実験は、イサキの半身をステンレス(VG-10)の包丁、もう半身をハガネ(白紙鋼)の包丁で刺身にして、味に違いが出るのか食べてみるというものです。三枚おろしまではステンレスで行って、皮引き、腹骨、刺身引きを別々の包丁で行いました。

上がステンレス、下がハガネです。

もう明らかにハガネのほうが濃厚な味。イサキは旨味が濃く脂がのっている時期です、それでもステンレスのほうはよく言えばさっぱり、悪く言えば少し水っぽいです。家族全員違いを認識し、ハガネのほうがおいしいという意見です。ワインなど酸化で味が開くということがありますが、魚もそれがあるのでは?と思えるほどの結果でした。

ここまで違うと、刺身を引くときはハガネを積極的に使いたくなります。柳刃の出番が増えそうです。

魚を捌く包丁 で一本目は骨スキがいいと書きましたが、その考えに変わりはなく、ステンでもハガネでもいいと思います。では次の一本は?と言われたらハガネの柳刃包丁と仕上げ砥石 と言いたいです。

マゴチ、回数を重ねて上達してきました。が、釣りの後だと疲れていて、ここまでの見た目にはなりません。


今回使った柳刃包丁は藤次郎の白紙鋼 240㎜


鎬の部分がザラザラしていて自分の好みの角度まで砥ぐのは苦労がいりますが、そこまでいじらないのであればおすすめです。
他の料理にも使うのであれば、日本鋼の筋引きなんかでもいいかもしれません。


なんかコレやたら安くなっています… 正広は関市のメーカー




ステンレスソープも使ってみてください。

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